はじめに
こんにちは、スタイリリックのうさまです。
少し涼しくなってきて、ジャケットを羽織る季節になってきましたね。
そこで本日はそんな少し肌寒い秋にぴったりのジャケットである、イギリス空軍RAF(Royal Air Force)の名作、MK3 フライトジャケットについて色々解説していこうと思います。
購入方法
今回紹介するRAF MK3はこちらのリンクから購入することができます。
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RAF MK3について(歴史)
日本では、「MK3」と親しみが深いこのジャケットの正式名称は“COLD WEATHER MK3 JACKET”という名前のジャケットで、日本語訳しますと”3代目 寒冷地用ジャケット”と言ったところでしょうか。
よくアメリカ空軍の名作”MA-1ジャケット”と並べて、イギリス版MA-1と言われることが多いですよね。
MK3ジャケットの起源は1930年代に遡ることになりますが、当時は革やフリースなどの厚手の素材が使用されていたアーヴィンジャケットが起源とされています。
狭いコックピット内では、とにかく軽量で動きやすいジャケットというものが必須となっていまして、こちらのアーヴィンジャケットというものは防寒性には優れていますが、やはり動きやすさという点においては優れていませんでした。
そこで20世紀半ばに合成繊維というものが軍に導入され、予測不可能な空の気候による寒さ、風、雨などの課題を克服し、さらに快適さと機能性を向上させた新世代のフライトジャケットとして1960年に導入されたものがこちらのMK3ジャケットということです。
ディテール
それではこの最高に渋いジャケットのディテールを見ていきましょう!
年代判別(前期型、中期型、後期型)の違い
それでは、初めにMK3ジャケットの年代についてのディテールを詳しく見ていきましょう!
初期型、中期型、後期型のディテール
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前期型 |
後期型 |
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特徴 |
初期型(1960年代) |
中期型(1970年代~1980年代) |
後期型(1990年代~2010年代) |
1.素材 |
コットン100% |
テカりあり、コットンナイロンのような素材 |
テカリあり、コットンナイロンのような素材 |
2.ジップ |
メタル(アルミ)ジップNZジップ |
黒の真鍮のような素材のジップ NZの真鍮のジップもあり |
黒塗りのYKKジップ |
3.カラー |
アーミーグリーン |
アーミーグリーン |
グレーグリーン |
4.カフス(マジックテープ) |
青色のマジックテープ |
服と同様の色のマジックテープ |
服と同様の色のマジックテープ |
5.腕部分スリット |
あり |
あり(なしのものも) |
なし |
6.燕尾部分 |
ゴム素材でボタンで固定 |
シェルと同じ素材でマジックテープで固定 |
シェルと同じ素材でマジックテープで固定 |
7.タグ |
コットン素材(2つ) フラップの裏にも(ケアタグとサイズタグ) |
コットン素材(2つ) フラップの裏にも(ケアタグとサイズタグ) |
化学素材(ツルツル)の一枚
ケアタグ、サイズタグがまとまっている |
8.ペンケース |
5角形(パッドなし) |
長方形(パッドなし) 中期の初期ごろには五角形のペンケースも |
長方形(パッド付き) |
(※より詳細な情報をお持ちの方はコメント欄やメールなどの各種SNSで教えていただけましたら訂正させていただきます。)
MK3ジャケットの年代は主に初期型、中期型、後期型と分類されますが、初期型があまりにも市場に出てこないため、初期型と中期型を合わせて前期型と分類するケースが非常に多いです。
また初期型と中期型のディテールが混同しているケースが多く、コントラクターによって中期型に初期型のディテールが搭載されているケースも多くあります。
素材
RAF MK3ジャケットについて語る際、素材の話題は必ずといっていいほど出てきます。
その中で特に多いのが、「このジャケットはベンタイルでできている」との説明です。実際に古着屋さんでそう案内されることもあります。
しかし、実のところMK3ジャケットに使用されているのはコットンギャバジンであり、ベンタイルではありません。この2つの素材について混同されがちですが、それぞれに明確な違いがあります。
ベンタイルとは?
ベンタイルは、第二次世界大戦中に英国で開発された高密度コットン素材で、防水性と防風性に優れているのが特徴です。その特殊な織り方によって水を通しにくく、英国軍で実際に使用された実績があります。
コットンギャバジンとは?
コットンギャバジンの特徴
一方で、MK3ジャケットに使われているのはコットンギャバジンです。これはベンタイルとは異なり、防水性よりも耐久性と快適性を重視した織物です。
- 高密度織り: 細い糸を斜めに織り込むツイル織りの一種で、しっかりとした強度が特徴
- 柔軟性: 防水性はベンタイルに劣るものの、動きやすさと快適さが向上
ジッパー
今回紹介するMK3後期型のジッパーには黒塗りのYKKのジッパーが採用されています。
初期型のジッパーの位置はやや後期型より高めの作りとなっています。
私自身、これまでに確認してきた後期型の多くが同様のデザインを持っていました。
カフス
続いてご紹介するのは、カフスまわり(腕周り)です。
初期型のマジックテープには、青色のマジックテープが採用されていましたが、MK3後期型(中期型)は主に、服と同じ色をしたマジックテープが採用されています。
燕尾部分
MK3ジャケットの内側の背中部分には、コックピットに乗った際にお尻部分の滑りを防止するアンチスリップパッドが収納されています。
初期型と一部の中期型においては、こちらのベルクロ部分がボタンで止められているモデルが存在しますが、後期型においてはマジックテープで収納されています。
また、こちらの素材も初期型はゴムのような伸びる素材が採用されていた実績がありますが、中期型、後期型においてはジャケットと同じ素材が採用されています。
ポケット
MK3ジャケットには、初期型、中期型、後期型を通してジッパー付きのポケットが二つついています。
ボタン
MK3ジャケットには、ジッパーを覆うように前立て部分にパラシュートボタンが4つ採用されています。
このボタンは、デザイン性だけでなく取り外しの良さも兼ね備えており、ユーロビンテージらしいディテールとして多くの古着好きに愛されています。
また襟部分にもボタンが装着されているので、襟を立てることが可能です(チンストラップ)。
タグ
後期型(一部の中期型)のMK3ジャケットには、ケアタグとサイズタグを兼ね備えた大きなタグが採用されています。
素材は、初期型においてはガーゼのようなコットン素材のタグが採用されていた実績がありますが、後期型においては少しツルツルした素材(ナイロン?)のタグに素材が変更されています。
ペンケース
収納フード
MK3ジャケットの隠れた特徴的なディテールは、収納式フードです。
フードは首元の襟部分に内蔵されており、必要に応じて簡単に引き出して使用できる設計となっています。
また、フードにはドローコードが付いており、フィット感を調整することが可能です。
その他の細かなディテール
肩部分のエポレット
小道具をかけるD環
着画
今回は、DieselのD-Marcoと合わせてモード風に合わせてみました!
インナーにはHanesのビーフィーを合わせています。
MK3はマルジェラのあの八の字ライダースの原型と言われるくらいにモードの雰囲気が漂うアイテムですので、定番のアメカジスタイルとは一旦離れてこのようなスタイリングはいかがでしょうか?
サイズ感
当方162cmでサイズ3を着用していますが、思っているよりタイトな作りの為、中にニットなどは着れないかなぁ(ギリギリ着れる?)といった感じです。
サイズ目安
サイズ |
身長目安(ジャストサイズ) |
備考 |
1 |
~153cm |
小柄な女性やジュニア向け |
2 |
~158cm |
SpeyのXSに近い |
3 |
~161cm |
厚手のニットは少し窮屈かも(162cm着用) |
4 |
~168cm |
SpeyのMサイズよりやや小さめ |
5 |
~173cm |
SpeyのMサイズに近い |
6 |
~176cm |
市場によく出回るサイズ |
7 |
~180cm |
市場によく出回るサイズ |
8 |
180cm以上 |
SpeyのXLサイズに近め |
相場とお得な購入方法
RAFのMK3は最近本当に球数が減っていますよね。
現在、「RAF MK3 Jaket」の相場は3万円~4万円程度。
お店でデットストックで購入するなら5万円前後、メルカリなどの個人売買では3万円以下で購入できることもありますが、状態や取引の安心感が気になるところですよね。
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終わりに
よくBarbourのSpeyと比較されるこのジャケットですが、D環がついていたり、前立てにボタンが採用されていたりと似たディテールがとても多いですよね。
BarbourのSpeyに関しましても同じ要領で徹底解説を行なっておりますので、ぜひご覧くださいね!
最後までご覧いただきありがとうございました。
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